コラム

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2015/06/30

 [ Vol.3 タイ南部 トラン県 ]

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 パッタルン市内のバスターミナルから約2時間半、トラン市内のバスターミナルへと到着した。トラン市内には2つのバスターミナルがあるのだが、市街地に近い「旧バスターミナル」で降りた。雨季に入る直前ということもあるのだろうか、ターミナルの周りを見渡してみると、客引きもいなければバイクタクシーやソンテオもいない。ただ年代物のトゥクトゥクが1台停っているだけだ。その年代物のトゥクトゥクの元へ行き、運転手に宿と街の様子を聞いた。安宿が集中している場所は、国鉄トラン駅前周辺から時計台へと繋がる通りに点在しているらしい。現地ではフォア・ゴップ(カエルの頭)と呼ばれる、運転手自慢のダイハツ社製のトゥクトゥクへ乗り込み、まずは国鉄トラン駅前へと向かった。

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 トランの街並みは、漢字の看板や中華風の建物があちこちに点在していて、ずいぶんと中華系の影響を受けている感じがした。近道なのだろうか、”フォア・ゴップ”は大通りを抜けてソイ(小路)へと入って行った。車がすれ違うのも大変なくらいのソイを”フォア・ゴップ”が独特の音を響かせながら走っていく。時代を感じさせる木造の家屋や、煤けたセメントだけの質素な建物が建ち並び、軒先では老人が煙草をくぐらせながら物珍しそうにこちらを見ている。まるで一昔前のバンコクの中華街(ヤワラー)のような佇まいだ。駅前に到着すると意外と開けていて少々期待外れな感じはしたが、運転手に礼を言って、駅前から時計台までの通りにある安宿をまわっていった。

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 チェックインを済ませ、ゲストハウスの受付と、隣の建物にあったツアー会社でトラン市内の見所を聞いてみた。「ランドマークは時計台で、その近くにナイトマーケットがあるよ。あとはこの近くは朝になるとモーニングマーケットが開かれるんだけど、色んなものが売られてて面白いよ。」ん?どうやらトラン市内の見どころは”市場”らしい。トラン県を訪れるほとんどの観光客はトラン沖に浮かぶ各島々を訪れるという。アンダマン海に面したトラン県は、ンガイ島(Koh Ngai)、ムック島(Kho Muk)、クラダン島(Kho Kradan)、リボン島(Kho Libong)、スコーン島(Kho Sukon)といった美しい島が数多く存在し、ビーチリゾートとして各国から観光客が訪れる場所である。トラン市内からは様々な日帰りツアーが出ており、その中から「島巡りの日帰りツアー」を申し込んだ。ランチ・保険・シュノーケル・宿までの送迎込みで750バーツ(約2250円)と格安だ。

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 島巡りツアーはトラン市内から車で約1時間ほどかけて “パクメン船着場” まで行き、そこで船に乗り換える。乗客は総勢10名、自分以外は全員タイ人のようだ。最近、トラン県はタイ人の間で人気があるらしく、特にタイ人の若者が多く訪れるという。飛行機の国内線が乗り入れたという事もあるのだろうが、その大きな理由の一つに”エメラルド・ケイブ”がある。ムック島(Kho Muk)にある海中洞窟で、干潮時にのみ海上に現れる入口から中へと進むと、洞窟内の海水はその名の通りエメラルドグリーンに輝いている。ガイドに導かれて暗い洞窟内を泳いで進むと、その先には断崖絶壁に囲まれたラグーンが突如として現れる。防水使用のカメラを持っていない事を後悔した。360度を断崖絶壁に囲まれた小さなラグーンの真ん中に立って上を見上げると、丸く青い空から陽の光が射し込んでくる。ラグーンにいるのは自分たちツアーの10人とガイドの2人だけ。洞窟内へ入り込む「ゴオーッ」という海水の音と、島に生息している野生動物の鳴き声が時折聞こえるくらいで、後は静かな時間だけが過ぎて行く。自然が作り出す造形美と静寂さはとても神秘的で神々しかった(タイ国政府観光庁HP内でエメラルドケイブの画像がチェックできるwww.thailandtravel.or.jp)。他にも、クラダン島(Kho Kradan)、チュアク島(Kho Chuak)、マ島(Kho Ma)などを周り、いくつかのポイントで “ニモ” と一緒に泳ぎながらシュノーケリングを楽しみ、ランチではシーフード盛り沢山のタイ料理バイキングと、非常に満足度の高い日帰りツアーであった。

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 南部特有の大自然を堪能した翌朝、チェックインの際にゲストハウスの受付とツアー会社で薦められた、トラン市内の見所の一つであるモーニングマーケットを見てまわり、次の目的地であるクラビを目指すためトラン市内のバスターミナルへと向かった。  


                                    【写真 / 文:Samurai x TPL】


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