コラム

column
2015/04/27

 [ Vol.1 タイ南部 ソンクラー県 ]
Division-1 2015 第9節 ソンクラー・ユナイテッド vs アーントーン FC ①


thai football journey (2)

 マレーシア国境の県であるソンクラー県には、県庁所在地である”ソンクラー”と、南部最大の商業都市である “ハートヤイ (ハジャイ)”という2つの街が存在する。今回目指すソンクラー・ユナイテッドの本拠地はソンクラーになるのだが、ソンクラーは古くからの港街であり、かつて華僑の街として隆盛を極めた街である。また、黄金の人魚像で有名な「サミラー岬(レーム・サミラー)」、400年前に建立されたという「マッチマーワート寺(ワット・マッチマーワート)」、ヨー島(コ・ヨー)にかかる全長3Kmの「ティンスラノン橋」など見どころもあり、しかもソンクラーとハートヤイ間は車で約40分ほどなので、歓楽街の要素もあるハートヤイと合わせて訪れる観光客も多い。

 まずはバンコク・ドンムアン空港からハートヤイ空港まで飛行機で飛んだ。約80分でハートヤイ空港に到着すると、バンコクよりも少しキツイ日差しと本格的な雨季に入る前のムッとくる湿気に肌を包みこまれ、”ヒジャブ”をまとったモスリム女性が多く歩いている様を見ると、「マレー半島を南下して来たのだな」と実感させられる。空港からソンクラー市内に行くにはリムジンタクシーを使って行く事が出来るが、今回はハートヤイ市内経由でソンクラーに向かう事にし、空港外にあるロットゥー(乗合バン)乗り場からハートヤイ市内を目指した。

     thai football journey (6)

 空港から約20分、目抜き通りである国鉄ハートヤイ駅前で降車し、ある程度目星を付けていた簡素な安宿にチェックインした。ハートヤイ駅前周辺は商業施設や旅行代理店、飲食店、ホテルなどが多く集まっており、あまり歩き回らずとも簡単に宿を見つけることができる。また、バイクタクシーやソンテオ(軽トラックの荷台を改造したもの)も多く走っており、ちょっとした移動も苦にならないので非常に便利だ。

 軽く荷をほどきシャワーを浴びると、今日の試合会場である”ティンスラノン・スタジアム”を目指すため、ソンクラー行きのロットゥー乗り場があるホーナーリカー(時計台)へとバイクタクシーで向かった。ホーナーリカー前にはすでにロットゥーが数台待機しており、客引きたちが「ソンクラー行きはこっちだよ」と声を掛けてくる。「ソンクラー市内の”ティンスラノン・スタジアム”の側で降りたいんだけど」と伝えると、「OK! OK!」と客引きは早く車へ乗るように促した。本当に大丈夫だろうか…と少々不安になったが、キックオフの時間までは十分時間があるので、もし行き過ぎても何とかなるか?と思い直し、停まっていたロットゥーへと体をすべり込ませた。

     thai football journey (1)

 マレー語とタイ語が飛び交う車内は、国境の近くにいるんだという事を再認識させてくれる。乗降車を繰り返しながら走ること約45分。ソンクラー市内に入った時には2,3人しか乗客は残っておらず、自分以外の乗客が降車してしまった時に運転手がどこまで行くのかを訊ねてきた。「スタジアムの近くで降ろして。」と言おうとしたが、乗客は自分ひとりだけ。思い切って「スタジアムまで!」と言ってみると、「サッカーを観に行くの?」と聞き返すや、丁寧にスタジアムの正面入り口まで行ってくれた。まるでタクシードライバーと化した運転手は、18時過ぎになるとロットゥーは走っていないが、スタジアム近くの”ソンクラー幼稚園”前の歩道橋付近から、ピックアップトラックの荷台を改造したソンテオ(乗合トラック)がハートヤイ市内まで走っていることも教えてくれた。

                                         >> その②へ続く